気を張っていると、背中も張るのはなぜか?
忙しい一日が終わったとき、肩甲骨の間が重く苦しい。
気を遣う用事やストレスがかかる状況が続くと、背中が張って、呼吸も浅く感じる。
そんな経験はありませんか?
気を張っているときは、気持ちだけでなく、身体にも無意識にぎゅっと力が入ってなかなか抜けないことがあります。
背中の張りを考えるときには、姿勢や作業量に加えて、緊張が続いていないかにも目を向けてみることが大事だったりします。
気を張っている間、身体も身構えています
緊張する場面で肩がぐっと上がったり、歯を食いしばったりした経験がある方は多いと思います。
人は不安や緊張を感じると、身を守ったり、すぐに動いたりできるように身体に力を入れることがありますから、自然は反応だと言うこともできますね。
ただ、目の前のことに集中していると、その力みに意外と気がつかない、気がつけないこともあったりすので要注意です。
例えばパソコン作業や家事で同じ姿勢が続けば、背中の筋肉にはずっと負担がかかります。
こういった、姿勢による負担に、緊張による力みが重なってなかなか取れない、という場合が多々あるのです。
ポリヴェーガル理論から見る、身体の身構え
心と身体のつながりを考える見方の一つに、「ポリヴェーガル理論」があります。
この理論では、身体は周囲の声や表情、その場の様子などから安全かどうかを意識せずに感じ取り、神経の反応を変えると考えます。
たとえば、頭では「心配しなくていい、安心な空間である」と分かっていても身体が勝手にこわばることが起こり得ます。そして体は意思とは別に、”自動反応”としてこわばりを続けます。
この視点から背中の張りを捉えると、「姿勢を直す」だけでなく、「身構えずに過ごせる時間を持つ」ことが必要なのだとわかってきます。
鍼灸では、背中の張りにどう対応する?
そら鍼灸院では、「背中が張っていてつらい」「呼吸が浅い、苦しい」といった患者さんからの訴えを日常的に伺う機会があります。
そういった方のお話を伺っていると、セルフケアでゆるめようと頑張ってストレッチをしたり、フォームローラーを使ったりしても、なかなか楽にならないことがあるんだな、と感じています。
それは筋肉のことだけにアプローチしているからかもしれません。
長くつらさが続く場合は、筋肉だけでなく、気を張り続けていないかも振り返ってみる必要があると考えています。
施術においては、普段取りやすい姿勢や作業の負担に加えて、気を張る場面やストレスがかかる状況が続いていないか、休息を取れているかもお聞きして、安心・安全の感覚をご提供できるよう、施術に反映させるようにしています。
つらい感じが長く続く場合は、詳しくお聞かせいただければと思います。

