【声・発声トラブル】声が出にくい、枯れる、かすれる、ひっくり返りで困っている方へ【斜角筋(しゃかくきん】

声が出にくい、枯れる、かすれる、ひっくり返る、高音が出ない、スタミナがない・・・

こういったお悩みはありませんか?

今回は声を出しやすくするために大事な『斜角筋(しゃかくきん)』という筋肉についてのお話です。

声のお悩みがある方はぜひご覧ください♪

 

声を出しやすくするために大事な『斜角筋』ってなに?

斜角筋は、首の前外側から肋骨についている3つの筋肉の総称です。

前斜角筋、中斜角筋、後斜角筋の3種類。

これらが共同して首の動きを補助したり、呼吸をサポートしています。

斜角筋が緊張すると肋骨が広がらないため呼吸が浅くなり、十分な空気が肺に入りません。

すると声帯への空気の流れが弱まり、音を響かせることができず声が思うように出せなくなってしまうのです。

また、この状態で頑張って声を出し続けていると声帯に対する負担も蓄積されます

やがて声帯結節や声帯ポリープなどのトラブルを引き起こす可能性もあるため、見過ごせない大事な筋肉だということがわかると思います。

なんで斜角筋が緊張するの?

患者さんの中で最も多いのがパソコン、スマホ使用によって顔が前に出る姿勢が日常的に続くことです。

パソコン、スマホを見るときは無意識に画面をぐっと覗き込むような姿勢になりがちですよね。

このときに猫背、ストレートネックの状態も加わります。

ついついやりがちな姿勢ですが、この状態のときは斜角筋が引き伸ばされるため緊張するのです。

さらにそこへ運動不足が加わって緊張(コリ)が慢性化してしまうという感じです。

斜角筋へのアプローチは?

鍼灸治療では斜角筋と連動して働いている筋肉に鍼をします

あえてまわりから攻めることで、斜角筋が過度に緊張している状態からちょうどう良い状態に調整するのです。

連動している筋肉とは、お尻の外側、お腹、太もも、ふくらはぎ、肩甲骨の間、首などです。

 

人によってどこからの影響が強いのかは変わります。

一人一人、体は違うように、生活習慣、クセ、骨格や筋肉の付き方、使い方などによって斜角筋に影響を及ぼしている部分も違っているわけです。

『斜角筋をゆるめる』というシンプルな目的でも全身を見る必要があるのはそのためです。

斜角筋のセルフケア方法

①作業環境を変える

まずはパソコン、スマホを見るときは無意識に画面をぐっと覗き込むような姿勢をやめましょう!

といっても集中してるときは難しいですよね。

ですので、作業環境そのものを変えることをおすすめします。

パソコンを置く位置を見直す(目線が下がって低くなってる場合が多いのでパソコンスタンドを使うと良いです)、ノートパソコンからデスクトップに変える、スマホスタンドを使う、などです。

一度作業環境そのものを変えてしまえば斜角筋に対する負荷をその後ずっと減らせます

②ストレッチ

ポイント:呼吸は止めず、痛みを感じない範囲で無理せずに伸ばしましょう

普段から肩こり、首こりを感じている方にもおすすめです。

  • 首を左右に倒す
    ・椅子に座って片手を頭の横に置き、ゆっくりと首を横に倒す。
    ・反対側も同様に繰り返します。

  • 首を回す
    ・あごを肩に近づけるように、ゆっくりと首を回します。
    ・左右交互に行います。

  • 肩を回す
    ・肩をゆっくりと前後に回します。

    ポイント:大きく円を描くように回すと効果的です。

分かりやすいストレッチ動画はこちらです▼

最後に

今回は声を出しやすくなる施術で大事な筋肉である『斜角筋』についてお話しました。

最後に付け加えさせていただくと、

声が枯れる、かすれる、出にくい、ひっくり返る、高音が出ない、スタミナがない、

こういったお悩みを持っている方は耳鼻科疾患も併せ持っている多々場合があります

 

風邪をきっかけにして鼻腔の響きが悪くなった、痰が絡む、喉が痛む、鼻水が出やすい、など…

こういった場合は斜角筋だけでなく鼻や喉周辺のケアも必要になってきます

 

お悩みの方は併せてご相談いただけたらと思います。

 

声の出しづらさ(発声トラブル全般)について詳しくはこちらをどうぞ

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