症例:【何度も繰り返す突発性難聴(低音型)】7回の施術で症状が安定

●患者さま

60代 女性  神奈川県

 

●発症から来院までの経緯

これまでに合計8回『突発性難聴』を繰り返している。今回は20XXに発症。

かなりの緊張を強いられる期間があり、疲労、睡眠不足、ストレスがかかった後に耳の異変に気が付いた。

音が半音下がって聞こえたり、音が割れる感じがある。耳鳴りはない。

耳鼻科で聴力検査をしたところ、低音域(250Hz)が40dBに低下しており『突発性難聴』と診断

聴力低下の程度が軽度であったことからステロイドは処方されず、イソバイドの服用を続けた。

しかし聴力が回復しなかったことから約1ヶ月後からステロイドの服用を開始。「ステロイドの服用開始が遅れたことから聴力が戻らないのでは?」と不安に感じている。

また、プライベートにおいて歌唱をしているため音が正常に聞こえないのは非常に困る。コンサートを控えているため練習や本番に向けてしっかり治したいという気持ちを持っていた。

左(×)聴力 250Hzが軽度難聴となっている

●施術のポイント

聴力低下の様子から『急性低音障害型感音難聴』の可能性を考えた

『急性低音障害型感音難聴』の場合は何度も繰り返すことがある。

内耳のリンパ液や血流が悪くなると難聴につながる。まさに疲労、睡眠不足、ストレスが引き金になる。

身体の反応として以下の3点があり、施術ポイントとした。

①顎関節のこわばり

②首の横のコリ(胸鎖乳突筋)

③肩の上のコリ(僧帽筋上部)

この3点はすべてつながっている。

強い緊張、ストレス、疲労がかかったことで①顎のこわばりが発生。

次に顎関節から広がる形で②首の横(胸鎖乳突筋)、③肩の上(僧帽筋上部)も強いコリが出ていた。

②③は交感神経(闘いモードの神経)のときに緊張を起こす。

耳周囲のすべてにコリがあり、内耳への血流を悪くしていることが予想された。手、顔、頭のツボを使ってゆるめた。

 

●経過

2回目(4日後):「仰向けで寝ている時は耳のつまりが軽い」「起き上がって動いてるとまたつまってくる」という発言があった。このことから耳管開放症の要素もあるのではないかと考えた。初回同様の施術に加えて、鼻のどの状態を整える鍼も追加。

3回目:顎のこわばりを解消する鍼を追加。顎のこわばりを取ることで首肩だけでなく胸のまわりまで広範囲でこりを取ることができた。 

5回目:先週から左右の聞こえ方の差がなくなった。歌唱の練習を終えた後も状態が維持されている

6回目:良い状態が続いている

7回目:1ヶ月間安定しているため施術終了とした。

 

突発性難聴についてもっと知りたい方はこちらをどうぞ

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