リスクマネジメント研修会Part2『顔面部への鍼施術におけるリスクマネジメント』を受講しました

当院では主に顔面神経麻痺に患者さんに対して顔面部への鍼施術を行なっています。

顔面神経麻痺によって生じるこわばりや重たさの改善を目的とするためです。

顔面神経麻痺以外でも、鼻の症状(鼻詰まり、鼻水、後鼻漏)や食いしばり、目の疲れ、ストレスなど、自律神経調整にも顔のツボを使う場面は多くあります。

そんな背景があるため今回のリスクマネジメント研修に参加。

過去に起きた顔面部への鍼治療による事故の報告から、繰り返さないためのリスク回避の方法を学ぶ時間でした。

 

顔は良い効果を期待できる場所であると同時にたくさんの血管や神経が通っており、繊細さが必須な部位だと言うことをご存知でしょうか。

施術の際には内出血、血腫、痛みが出ないよう、鍼の太さ、深さ、どのように鍼を入れるのかなどを慎重に決めています

 

研修会の中では顔面神経麻痺に関するトピック(以下のQ&Aの紹介)もありました。

顔面神経学会ホームページより

これは顔面神経学会のホームページに掲載されているものです。

結論を言うと『低周波治療(電気刺激)を行うと顔面神経麻痺の状態を悪くするので受けるべきではない』という内容。

この事実は顔面神経麻痺の施術に関わる立場としては当たり前に知っておくべきリスク要因です。

大事なことですのであらためてその認識を共有していただき再確認することができました。

 

過去に起きた事故の報告を複数見ていくと共通する原因が見えてきました。

⚫︎不衛生さ(消毒不足、使い捨てでない鍼の使用)

⚫︎不適切な手技(雑な手技、荒い手技)

⚫︎不適切な対処(圧迫止血、早期の病院受診をすすめない)

⚫︎患者さんに対する観察の甘さ(病歴やアレルギーの聞き取り不足)

これらが重なった際に事故は起こっているようです。

逆に言えば、知っておくことでリスク回避できますし、安心して鍼施術を受けていただけると言えるのではないでしょうか

やはりこういった研修などを通じて知る機会を得るのは大事ですね。

リスクマネジメント研修会で学んだことを明日からの患者さんへの施術に活かしていきます!

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