症例【突発性難聴】耳のこもり・反響音・耳鳴りがわずか3回の施術で改善!早期対応が良い結果につながった
朝起きたら突然の耳の不調。
ステロイドでも改善が見られませんでしたが、わずか3回の施術で聴力が回復したケースをご紹介します。
患者さま情報
50代 女性 (東京都)
発症から来院までの流れ
ある朝、突然右耳がこもるような感覚で目が覚めました。
以前から気圧の変化で右側に片頭痛があったため、今回もそのせいかと思い数日様子を見ましたが、改善しません。
その後、音が反響する、ザー(後にピーという感じにも変化)という耳鳴り、耳が詰まる感じ(閉塞感)も出現。耳鼻咽喉科を受診したところ、聴力検査で中音域から高音域にかけての聴力低下が見られ、「突発性難聴」と診断されました。
ステロイドと血流改善の薬を処方され、約1週間服用しましたが改善が見られず、「薬だけでなく他にできるアプローチを」と当院を探し、来院されました。
日頃からストレスが多い環境、多忙、睡眠時間の短さ、甘いものを日常的に食べる、飲酒といった習慣があるとのことでした。
当院での施術と経過
突発性難聴の改善には、内耳への血流を増やすための首こりの解消が非常に重要だと考えています。
この患者さまの場合、特に耳の近くにある首の筋肉「胸鎖乳突筋」の上部(このあたりの場所です)のコリが硬くなっていました。

この首こりの背景には、食いしばり(睡眠の浅さ)、手の疲労、目の使いすぎ、さらにはストレスによる交感神経(闘いの神経)の過緊張などが複雑に影響していると考え、これらを考慮した施術を行いました。
施術では、硬くなった首の筋肉を中心に、内耳への血流を増やすことを目指し、手、あご、顔、頭、仙骨など、関連する全身のツボに鍼をしました。
また、日常的に甘いものを食べる習慣があることから、血糖値の乱高下が睡眠の質を下げ、体の回復を妨げる懸念があることをお伝えし、生活習慣の見直しもおすすめしました。
患者さまご自身も、ご自身の生活習慣が耳の不調に関係しているという感覚があり、休息や食習慣の改善に前向きに取り組んでくださいました。
・初回施術後
音の反響と聴力の改善をすぐに感じられたとのこと。同時に胃もたれも改善したそうです。
・3回目の施術後
耳鼻咽喉科で聴力検査を受けたところ、懸念していた高音域も含め、聴力が完全に正常値まで回復していました。
耳鼻科の医師からも「このタイプの難聴は治りにくいのに、よく治ったね!」とコメントがあったそうです。
耳鼻科での治療が終了し、症状も完全に改善したため、当院での鍼灸施術も合計3回で終了となりました。
聴力の変化:
来院前の聴力検査結果(※図参照)と、初回・2回目施術後の検査結果を比較すると、施術を重ねるごとに聴力が改善し、最終的に正常範囲内に戻ったことがはっきりと分かります。



考察・まとめ:
今回の早期かつ完全な回復には、発症からできるだけ早いタイミングで当院の鍼灸施術を始められたことが最も大きく影響したと考えています。
突発性難聴は時間が経つほど改善が難しくなるため、耳鼻科で診断を受けた後、すぐに別の方法も探して当院に来院された患者さまの迅速な行動が良い結果につながりました。
また、日頃のストレス、睡眠不足、食習慣など、身体に負担をかけていた生活習慣を患者さまご自身が真摯に見直し、改善に前向きに取り組まれたことも、回復を強力に後押しする要因となりました。
薬や鍼灸治療を受けても、こうした根本的な負担が続けば、なかなか良い結果に繋がらないこともあります。
患者さまご自身の「良くなりたい」という強い気持ちと、それに向けた行動、そして当院での早期の集中的なアプローチが組み合わさることで、短期間での大幅な改善を実現できた症例と言えます。
突発性難聴において、早期の対応と生活習慣の見直しがいかに大切かを改めて示唆するケースでした。
突発性難聴についてもっと知りたい方はこちらをどうぞ。
