妊娠初期(12週未満)の方の鍼灸施術について
当院では妊娠初期(12週未満)の方の鍼灸施術について、以下の方針で承っております。
- 妊娠初期(12週未満)の方の施術はご遠慮いただいています。
- 12週以降の安定期であればお受けできます。
- 妊娠の可能性、または確定していることがある際は(例:妊活における結果待ちなど)事前にご相談ください。
この方針とさせていただく理由としては、妊娠初期はお身体が大変デリケートな時期であるためです。
もっとも起こってほしくないのことですが、まず考えておかなければならないのが「流産のリスク」です。
妊娠初期に発生する流産の多くは外部からの刺激とは直接関連しない、いわば偶発的なものとされています。
しかし、伝統的な鍼灸においては、妊娠初期に特定のツボ(下腹部や腰仙部のツボ、三陰交など)を刺激することが、子宮の収縮を招き流産につながる可能性が示唆されてきました。
こういったツボを避けて施術するというやり方、考え方もあるかと思います。
しかし、それをしても尚、万が一の出来事があった場合、「鍼灸が影響したのではないか」というご不安、疑念を与えてしまうことになりかねません。
これは患者さん、施術者の双方にとって望ましいことではないと思います。
当院は、耳・鼻・のど・顔の症状でお悩みの皆さまに寄り添い、鍼灸施術を通じて最善の治療をご提供することを目指しております。
特に、妊娠初期の場合、ステロイドの服用が難しい場合があること、そしてそれが治療の選択肢を狭めてしまう可能性があることを深く認識しております。
そのような中で、『お薬を飲めないから、鍼灸でなんとかしたい』と切実な思いで来院される方のお力になれないことは、私にとっても大変心苦しいことではありますが、リスクを軽視することもできません。
そのため、鍼灸の施術をご希望される場合でも、お互いの信頼と安心・安全を最優先し、上記のような方針とさせていただいております。
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なお、妊娠初期でも適切な知識と技術を持った鍼灸師が行う施術であれば、安全であるという考えも広まっています。
妊娠初期はつわりやだるさといった特有の辛い症状が出ることもあるかと思います。
そういった症状を和らげるための鍼灸施術に関しては、専門的に対応してらっしゃる他院をお探しになるのも一つの選択肢かと思います。(当院からのご紹介はできません、申し訳ありません)
大変恐れ入りますがご理解のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
分からないことやご不安点がありましたら遠慮なくご相談くださいませ!
