症例:【耳鳴り(ピー)】:ストレス性の耳鳴りが2回の施術で落ち着いたケース
引越しによる環境変化と仕事の多忙からくる強いストレスで発症した耳鳴りが、短期間の施術で改善し、落ち着いた状態を維持できているケースをご紹介します。
患者さま情報
30代 男性 (東京都)
発症から来院までの流れ
引越しによる生活環境の変化と、それに伴う仕事のシビアさ、勤務時間の増加が一気に重なり、強いストレスが溜まった結果、突然数日続く「ピー」という耳鳴りが起こりました。
すぐに耳鼻咽喉科を受診しましたが、幸いなことに聴力低下はありませんでした。
数年前に突発性難聴から耳鳴りが起こった経験がありましたが、その際は投薬と繰り返しの鍼灸治療で落ち着いていました。
その後も、ストレス、寝不足、肩こりが重なった際に短時間(数秒〜数十秒)で耳鳴りが起こることはありましたが、継続して当院でメンテナンス治療を受けていたため、今回も早めにご来院されました。
当院での施術のポイント
今回の耳鳴りは、生活環境の変化という大きなストレスが引き金になっていると考え、ストレス反応(首肩こり、横隔膜の緊張など)を取り除くことを最優先の施術ポイントとしました。
生活環境の変化は、ご本人にとって好ましい変化であっても、身体にとっては大きなストレスとして捉えられます。
これにより自覚以上に神経が興奮し、睡眠の質の低下や疲労の蓄積を招き、結果として耳の不調につながることがあります。
施術では、呼吸を深くして首肩こりの緊張を取るアプローチを中心に、同時に自律神経の乱れを整える複数のツボに鍼をしました。
また、手足の冷え解消のために温める施術も行いました。
経過
計2回の施術(2週間の通院ペース)で、数日続いていた耳鳴りの状態は落ち着きました。
施術期間中、耳鳴りは起こっていません。
患者さまご自身も新しい生活環境に慣れてペースを掴まれたことも、改善を後押ししたと考えられます。
現在は、状態の維持と安定、そして再発予防のために、1ヶ月後の来院を予定し、経過を見ていくこととなりました。
聴力の変化
今回のケースでは、耳鼻咽喉科での検査で聴力低下は確認されませんでした。
耳鳴りという症状に対する施術となります。
考察・まとめ
今回の症例は、生活環境の変化という明確なストレスが引き金となり発症した耳鳴りに対し、ストレス反応として現れた身体の緊張(首肩こり、横隔膜の緊張など)に早期にアプローチできたことが、短期間での症状改善に繋がったと考えられます。
特に、自覚以上に神経が興奮している状態に対し、呼吸を整え、自律神経のバランスを調整する施術が有効でした。
また、過去に耳の不調を経験し、継続してメンテナンス治療を受けていたことで、異変に早く気づき、早期に来院されたことも、早期改善の大きな要因です。
この症例から、耳鳴りの背景には、聴力低下がない場合でも、ストレスや疲労といった全身の状態が深く関わっていること、そしてそうした心身の緊張を和らげるアプローチが有効であることが示唆されます。
患者さまが新しい環境に適応されたことと、当院での施術が相乗効果を発揮し、良い結果に繋がったケースと言えます。
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