【閉塞感、音の違和感、特定の音が聞き取りにくい】7回の施術で改善していった一例
閉塞感、音の違和感、特定の音が聞き取りにくい、というお悩みがあった患者さんのご相談症例をご紹介します。
患者さま
30代・女性
発症から来院までの経緯
3年前の出産以降、疲れが溜まると耳に違和感が出ることがあり、「また出てきたな」という感覚は以前からあった。
ただ今回は、これまでと違い、耳に空気が詰まったような感覚や、音に蓋がかかったような聞こえにくさが続き、なかなか抜けない状態となっていた。
来院の約2週間前、夜間に右耳の痛みが出現し、その後「中耳炎」と診断。
聴力自体は回復したものの、閉塞感、音の違和感、特定の音が聞き取りにくい、といった症状が残り、日によって波がある状態が続いていた。
特に、子どもに同時に話しかけられる場面や、周囲の音が重なるような状況で強く感じることが多く、日常生活の中でも負担を感じておられた。
また、疲れが溜まっているときや睡眠不足のあとに症状が出やすく、「このまま聞こえなくなるのではないか」という不安もあり、気持ちの面でも余裕を失いやすい状態だった。
3人のお子さんを育てる中で、自分の時間がほとんど取れず、常に何かに追われているような感覚が続いていたこともあり、身体的な疲労とあわせて、回復しきれない状態が長年積み重なっている様子だった。
病院での治療と併せてできることを探す中で当院を見つけてくださって、来院に至りました。
来院時のお身体の状態
首・肩・背中の緊張が強く、長期間にわたって力が抜けない状態が続いている印象でした。
特に左肩の緊張が強く、右腕には重だるさや痛みもみられた。
あごの周りの緊張もあり、全体として過緊張が定着している状態。
また、爪の血色が白く、肉眼でもわかるレベルで低下しており、疲労が蓄積し、回復しきれていない状態がうかがえた。
足は温かく、冷えは目立たないものの、全身としては「休めていない身体」としての反応が強く出ていた。

施術のポイント
施術では、耳そのものではなく、「過緊張の状態をどれだけ緩められるか」を軸に組み立てていきました。
その理由としては、身体全体の状態が耳の状態に対して影響している様子がみられたためです。
疲れが溜まっているときや睡眠が不足しているときに症状が出やすく、逆に休息が取れた日は安定するという変化がはっきりしていました。
このような経過から、耳そのものの問題だけでなく、身体が緊張した状態からうまく抜けられず、その影響が耳の違和感として現れている状態と考え、まずは全身の緊張を緩めることを優先しました。
頭の鍼(YNSA)をメインとして取り入れ、自律神経の調整を意識した施術を繰り返し行いました。
施術の経過
初回
閉塞感のつらさ:10段階中6.5
2回目
施術後、「耳の詰まりが一段階抜けた感じがする」との変化あり。
つらさ:3〜4/10
身体の緊張もやや緩み、反応の変化がみられた。
3回目
睡眠時間(7時間〜)が確保できた日は症状が安定する。
一方で6時間程度の日が続くと、軽い戻りあり。
4回目
波はありつつも改善傾向。
「トンネルの出口が見えてきた感じがする」との自覚あり。
つらさ:2〜4程度
6回目
状態は安定。
ただし睡眠不足時には軽度の変動あり。
7回目
閉塞感:10段階中1〜2
日常生活ではほとんど気にならないレベルまで改善。
現在の状態:
大きな症状の再発はなく、全体として安定傾向。
睡眠など無理をしすぎない範囲で生活を整えながら経過をみている。

考察・まとめ
今回のケースは、中耳炎をきっかけに耳の症状が出てきたものの、もともとあった疲れの蓄積や、力が抜けない状態が背景にあり、それが耳の違和感として表に出てきたと考えられます。
施術を重ねることで身体の緊張は少しずつ緩み、症状も改善していきましたが、経過の中で印象的だったのは、しっかり休めているかどうかで、状態がはっきり変わることでした。
よく眠れた日は安定し、疲れが抜けきらない状態が続くと、違和感が出やすくなる。
その変化はご本人も実感されていました。
耳だけをどうにかしようとするよりも、まずは身体全体が回復できる状態を整えること。
その積み重ねが、結果として症状の安定につながっていく、そんなことを改めて感じた症例でした。
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