”資生堂”の顔面神経麻痺に対する取り組みを見学させていただきました

先日、”資生堂ライフクオリティービューティーセンター”さまへ見学を行かせていただく機会に恵まれました。 

 

”資生堂ライフクオリティービューティーセンター”とは、生まれつきのあざ、病気や治療による見た目の変化のお悩みに乗り、専門技術でカバーメイクのアドバイスをしてくださる場所です。カバーメイクの研究は戦後から半世紀以上の長い歴史があり、年齢&性別問わず、見た目のお悩みを抱えている方のサポートをしてらっしゃいます。

 

見学させていただくきっかけは日本顔面神経学会の学会誌にカバーメイクについての発表を読んだことでした。(『カバーメイクアップによる患者の社会参画支援』資生堂ライフクオリティービューティーセンター青木和香恵氏)

 

顔面神経麻痺の後遺症として現れるお顔の変化をカバーメイクで大きく印象を変えることができ、患者さんのOQL向上につなげていけるという内容でした。

 

カバーメイクというのは例えばこんな感じです↓

⚫︎下がっている眉頭の高さを左右で合わせる

⚫︎麻痺してない側の唇の輪郭を大きく描く(口角の高さをそろえる)

⚫︎ほうれい線にハイライトカラーを入れて左右の陰影感をそろえる

⚫︎あえて麻痺側に前髪の分け目を持ってくる (麻痺してない方へ視線をそらす)

写真ではなくイラストの表現になるのが大変もどかしいです。写真で見たときの変化は凄まじいものがあります。私は鍼灸師として患者さんが笑顔を取り戻せるよう力を尽くさせていただく立場であり、メイクのプロでもなんでもありません。だからこそ、これで考えもしなかった取り組みを目にして「こういったアプローチがあるんだ!!」と衝撃を受けました。

 

顔面神経麻痺の回復過程にある方も、後遺症が出ている方も、麻痺によるお顔の変化は大きな悩みになります。外出できなくなった、人と会うのが怖くなった、仕事を続けるのも辛いとおっしゃる方のご相談をたくさん受けてきました。

 

「メイクなんて一時的なもの、根本的な解決になってないじゃないか」そういう考えもあると思います。実際にメイクは落としたら消えてしまいます。

 

ですが、今この瞬間に明るい気持ちになれることは、とてつもなく大きな意味を持つと私は思います。カバーメイクテクニックを知ることで治療や社会生活、ひいてはライフスタイルに対して前向きに取り組むきっかけになるはずです。 

 

対象は性別問わずなので普段はメイクに馴染みのない男性でも利用が可能です。男性の場合は髭の生やし方やメガネ、髪型へのアプローチでお悩みに対する対処をされるそうです。

 

メイクの力で笑顔を取り戻してほしい!本来の私らしさで勇気を与えたい!そんな”本気の思い”を感じました。

”資生堂ライフクオリティービューティーセンター”は顔面神経麻痺だけでなく、あざ、白斑、火傷、傷跡、がん治療の副作用などでお悩みの方のサポートをしている場所です。料金はどなたも無料。資生堂の社会貢献という意味合いがあると知ってさらに驚きました。もっともっとお悩みの方に知っていただけたらいいなと思いました。

 

学会誌の発表者である青木和香恵さんとお写真撮っていただきました。とっても優しくかっこいい方でした。ありがとうございました☺️

ご厚意でたくさん資料をいただきました。「もっと知りたい!」という方はお声がけいただければお渡しできます。学会発表された論文、施設のパンフレット、オンラインカウンセリングの案内、カバーメイクアップについての資料などなど。

 

動画でまとめたものがこちらです↓(縦撮りなのでPCの方は見ずらいと思います・・・すみません!)

※動画は撮影許可をいただいています。

資生堂 ライフクオリティービューティーセンターについて詳しくはこちらです。

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次