症例:【低音障害型感音難聴】足首の硬さから来る首コリがポイント/6回施術で改善
●患者さま
20代 男性 東京都
●発症から来院までの経緯
20XX年、朝起きたら聴力低下と耳の詰まり感(右)があった。
耳鼻咽喉科を受診したところ”低音障害型感音難聴”と診断。
約10年前にも”突発性難聴(右)”と診断された経験がある。
『”突発性難聴”は繰り返さない』という理由で今回は”低音障害型感音難聴”の診断名となった。
ステロイド、メチコバール、アデホスコーワ、胃薬の処方をされた。
もともと約10年前の突発性難聴の影響で右耳の高音域は聴力が低下している。
その影響か耳鳴り(キーン)が出ることもある。今回も日によって耳鳴りが出ている。
発症のきっかけで思い当たることと言えば疲労が溜まっていたくらい。
過度な飲酒をしたり風邪を引くこともない。
自宅から近いエリアにあり、耳の症状を専門にしていることから当院へ来院された。
●施術のポイント
●右足首の硬さから始まる首コリ
●全身の緊張をやわらげてリラックスさせる
この2つを施術のポイントとした。
まず、右耳周辺のコリを確認したところ耳の後ろの骨のすぐ下に突っ張るようなコリがあった。
これは足首(特に外側)の硬さから来ていると考えた。
体には『横のつながり』がある。
首の後ろ、後頭部から身体の横側〜足首の外側に向かってつながりが伸びている。
足首の硬さに心当たりはないか尋ねたところ「子供の頃に(足首の外側をひねるような)捻挫を繰り返していた」とのことだった。
あまり知られていないことだが、こういったいわゆる「古傷」がコリの原因になって大きなトラブルへとつながっていることがある。
足首周りや足背のツボを使ってゆるめることにした。
さらに「緊張しやすい体質」とのことで特にお腹(横隔膜周辺)に緊張が強く出ていた。
これは呼吸の浅さや首コリにもつながる。
そのため手足のツボを使ってお腹の緊張をやわらげリラックスにつなげた。
●経過
初回:初回の施術後、4〜5時間耳のつまりがなくなった。聴力検査ではまだ変化は見られない。
2回目:食いしばりを解消するツボ(手首、顎、顔など)に鍼をした。首のコリもスーッと緩んだ。
3回目:2回目の施術後、聴力検査をした。中音域の改善(10dB程度)が見られた。
4回目~6回目:再度聴力検査をした。中音域が正常レベルまで戻っていた。低音域は65→30dBまで改善が見られた。
施術終了とした。
低音〜中音域までの聴力低下が著しい状態。
中音域の改善が見られる。
中音域が正常範囲まで改善する。低音域は65→30dBまで改善する。
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