『猫背』の人に出る症状【お腹の不調・後鼻漏・自律神経の乱れ】

さまざまな不調に悩まされる方は「原因はいったい何だろう？」「何で治らないんだろう」と悩まれますよね。

同じような症状でお悩みがある方の参考になればと思いますので、患者さまの症例をご紹介します。

お腹の不調、自律神経の乱れは『姿勢』から！

お腹の不調、自律神経の乱れは『姿勢』と深い関係があることをご存知でしょうか？

Aさまの姿勢は頭が前に出てアゴが上がり、背中が丸まるように体幹が折れ曲がった状態になっていました。

いわゆる猫背の状態です。

猫背になると肋骨と骨盤の間のスペースが圧迫されるため、内臓の働きが低下。

腹部膨満感、胃痛、胃もたれ、便秘などの不調を引き起こしてしまうのです。

また、この姿勢が続くと逆流性食道炎にもなりやすく、上咽頭炎を悪化させます。

すると後鼻漏が増えることにもつながります。

　「何を食べても食後は痰が増える、後鼻漏がひどくなる」という症状に困っている方はこのパターンが多いです。

　

さらに考えなければならないのが、『猫背は自律神経の乱れにもつながる』ということ。

猫背になった状態では5~6kgある頭を支えることができず、前の方に傾いています。

ストレートネックとも言えますね。

頭の後ろから背中にかけてガチガチになりますし、首の横や肩こりも起こります。

なにより首を通っている自律神経を圧迫してしまうので怖いのです。

　

Nさんのように更年期にあたるご年齢だった場合、

「更年期だから調子が悪くなるのは仕方ないのかな？」という考えになりがちです。

（更年期：一般的に閉経前後5年、約10年間を指します。つまり、45〜55歳頃の女性が経験する可能性が高いといえます）

たしかに更年期になればさまざまな不調が起こる可能性があります。

ですが『不調の原因は姿勢だった！』という場合もあるのです。

更年期の他にも、「年のせい？」「メンタルの問題じゃないか？」「気にしすぎ？」「気のせい？」などの言葉も患者さんからよく聞きます。

一般的に病院では姿勢と調子の悪さの関係性について指摘されません。

（専門領域ではないので当然のことです）

ご本人にとって姿勢は『当たり前のこと』になっているため見過ごしやすく、『盲点』と言えるのではないでしょうか。

『普通に』生活してただけなのに猫背になるのはなぜ？

猫背の姿勢やストレートネックは姿勢をキープする筋力の不足、柔軟性が不足している方が多いです。

その状態に加えて、

・長時間のスマホやパソコン
・デスクワーク
・寝転んで読書やゲーム
・強い不安がある
・ストレスが多い

こういった習慣が続くことで悪化、定着してしまいます。

つまり『普通に』生活してただけでも十分に猫背になってしまう可能性がある、ということです。

猫背を治すには

内臓にも影響を与えるほど定着してしまった猫背。

治そうと思ってもそう簡単に治るものではありませんよね。

施術では患者さんの体のバランス、つながりを見ながら緊張が強いところをゆるめます。

首肩、背中の真ん中、肩甲骨、アゴ〜胸の下、股関節などが施術のポイントとなります。

加えて、ご自宅でのセルフケアをお伝えしています。

できるところから今の習慣を変えていくことが大切です。

ストレッチをしてみたり、筋肉をつけるようにしてみるなど自分にできるところから始めてみましょう。

　

猫背は首肩こり、腰痛の原因になることは知られていますが、実はお腹の不調、自律神経の乱れも起こします。

あまり知られていない事実なのですが、大切な着眼点です。

お悩みの方の参考になれば幸いです！