【副鼻腔炎(ちくのう症)】鼻が通らない・顔が重い…!秋冬に多い不調の正体

急に寒くなってきましたね!

この時期は秋の風邪をこじらせる方が増えます。

「風邪が長引いてるだけ?」と思ってると「鼻が詰まる」「顔の奥が重い」「においがしない」などイヤ〜な感じが続く…

気がつけばいわゆる副鼻腔炎(蓄膿症・ちくのう症)になっていたりします。

乾いた空気、冷え、そして年末に向かって疲れが蓄積するのがこの時期です。

この記事では副鼻腔炎について、

・どんなものなのか
・どんな症状が出やすいのか
・なぜ長引きやすいのか
・鍼灸でどのように整えていくのか

をわかりやすくお伝えします。

副鼻腔炎ってどんなもの?

風邪が長引いたあとに、鼻の奥が重くなったり、鼻づまりが続いたりすることがあります。

その状態が続くと「副鼻腔炎(ふくびくうえん)」と呼ばれることがあります。

副鼻腔とは、鼻の奥にある空気の部屋のような場所です。

ここは呼吸した空気をなじませたり、細かなほこりを処理したり、声の響きを作る役割を持っています。

その粘膜が腫れてしまうと空気や粘液の通り道が狭くなります。

粘液がうまく外に出ない→溜まる→炎症が続く、という流れが起きてしまうのです。

副鼻腔炎の主なサイン(症状)

  • 鼻の奥が重く感じる
  • ねばついた鼻水が出る、色が黄色〜緑になる
  • 鼻がつまる、息がしづらい
  • においがわかりにくい
  • 頭が重い、ぼーっとする、のぼせる感じ
  • 頬や眉のあたりに違和感がある
  • 鼻水がのどに落ちて、咳が続く(夜眠れない、咳や痰で起きてしまう)

こうした不快な状態が起き、生活の質が大きく下がってしまいます。

集中力が落ちて仕事も遊びもやる気が出ない。

人と話していても自分の声がこもって聞こえ、会話しづらい。

料理の香りや季節の匂いがわかりにくくなり、食事の楽しみが減る。

眠りが浅くなって、朝すっきり起きられない、疲れが取れない。

など・・・

鼻というのは実はとても繊細な場所なのです。

普通に過ごしているときは当たり前すぎて何も気にならないと思いますが、調子を崩すと日常に大きく影響します。

こうした症状が続く場合、「ただの鼻づまりだろう」と思わず、積極的に改善に向けた取り組みをすることが大切です。

病院ではどんなことをする?

副鼻腔炎は、放っておくと慢性化しやすい疾患です。

長引く症状がある場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診することが大切です

一方で鍼灸は回復力を高めたり、再発しにくい体づくりをサポートする位置づけでもあります。

病院と並行して受けることもできます。

病院ではまずは鼻の奥を確認します。カメラで鼻の中を見て、炎症や膿のたまり具合、通り道の状態をチェックします。

必要に応じてレントゲンやCTで、どこに炎症があるのか詳しく調べることもあります。

炎症をしずめる薬や、菌が関係している場合は抗生物質、鼻の通りを良くする薬などを使い、鼻洗浄、ネブライザーなどで、鼻の環境を整えていくのが主な流れです。

どうして副鼻腔炎が長引くの?

炎症がおさまる前に仕事や家のことに追われてしまうと、体の回復が追いつけなくなることがあります。

特にこういった生活パターンの方は症状が長引きやすい印象があります。

  • もともと鼻炎や花粉症がある
  • 手足が冷えやすい、肩がこりやすい
  • 加湿せず乾燥した環境にいる
  • コーヒー、お茶は飲むけど、水はあまり飲まない
  • つい夜遅くまでスマホやパソコンを見てしまう
  • 睡眠時間が十分でない、睡眠の質が良くない

こうした生活が重なると全身の血のめぐりが弱まり、鼻の粘膜に十分な酸素や水分が届きにくくなります。

すると粘膜が乾き、外からの刺激や菌に敏感な状態となり、炎症が長引きやすくなるのです。

さらに、首や顔まわりの筋肉がこわばることで、副鼻腔の中にたまった分泌物がうまく外に出しづらくなります。

こうして「治りかけては症状がぶり返す」状態が続くのです。

当院が副鼻腔炎の施術で大切にしていること

そら鍼灸院では、副鼻腔炎を「鼻”だけ”の問題」とは考えていません

副鼻腔炎をくり返す方の多くに共通して見られるのが、首・肩のこわばりと自律神経のアンバランスです。

寒さやストレスで交感神経(闘いモード)が優位になると鼻粘膜の血管が収縮し、うっ血や炎症が起こりやすくなります。

ここに改善のヒントがあると考えます。

そのため、まず自律神経と血流の調整から始めます。

  • 頭の鍼YNSA(山元式新頭鍼療法の理論を元にして自律神経の調整を行う。
  • 首の前側(胸鎖乳突筋):交感神経が集まるを首の過緊張をゆるめる。
  • 鼻の横、頬〜こめかみ:副鼻腔の圧を減らし、分泌物を排出しやすくする。
  • 鎖骨の下〜背中上部、横隔膜:呼吸で使う筋肉の緊張をゆるめ、副交感神経の働きを高める。

「鼻だけの問題」と考えていたら、「鼻の周りにたくさん鍼をすればいいのかな?」と思われるかもしれませんが、そうではないということが分かっていただけるかと思います。

あくまでも首・肩のこわばりと自律神経のアンバランスを見ていくことが大切です。


施術による変化として「顔の重さやほてりが軽くなった」「息がスーッと通る」といった変化が早い段階で現れることも多いです。

炎症(熱)を”下げる”という一方向の考え方ではなく、体が自然と炎症を治めていく状態を作る。

だから繰り返すことから離れられる。


これが、そら鍼灸院の副鼻腔炎に対する考え方です。

ご相談いただいた症例

【副鼻腔炎(ちくのう症)】顔や頭の痛みをくり返していた方の症例をひとつご紹介します。

患者さんについて

40代女性(東京都)

10年以上前から副鼻腔炎をくり返しており、毎月のように肩こりから始まって顔の奥や頭に激しい痛みが出ていました。
鎮痛剤では徐々に効かなくなり、耳鼻科の治療でも改善が見られず、不安を感じて来院されました。

経過

数回の施術で、毎月出ていた副鼻腔炎の発作が徐々に減少。

半年ほどで強い症状が出なくなり、通院ペースは月1〜1.5回程度に。

今では、肩こりを感じたタイミングで早めに整えることで、再発を防げるようになりました。



👀 その他のご相談症例はこちらをどうぞ↓

最後に・・・

副鼻腔炎のきっかけは、冷えや乾燥、疲れなど、日常の小さな積み重ねにあることが多いです。


「たかが鼻づまり」と思わず、体全体のバランスを見る意識を持つことが大切です。

そら鍼灸院では、症状だけ、鼻だけを追うのではなく、“なぜそこに炎症が起きやすいのか”という視点で見ていきます。

季節の変わり目は、自律神経や血流、粘膜の働きが不安定になりやすい時期ですね。

体を無理に変えるのではなく、改善しやすい力が働ける環境を一緒に作っていきましょう!

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