症例:【スギ花粉症】薬が効きにくくなった長年のスギ花粉症がコントロールできるようになった症例
当院にご来院された、長年のスギ花粉症にお悩みの改善症例をご紹介します。
特に薬が効きにくくなってお困りだったケースです。
患者さま情報
50代 男性 東京都 会社員
発症から来院までの経緯
20年前からスギ花粉症を発症し、毎年2月から4月にかけて症状がひどくなる状態でした。
疲労、睡眠不足、飲酒、風が強いといった状況で症状が悪化する傾向がありました。
主な症状は、水っぽい鼻水、鼻詰まり、くしゃみ、目の痒み、充血で、頭痛や眠気も伴っていました。
これまでは市販薬や処方薬を飲んで症状をやり過ごしていましたが、昨年から薬の効果を感じにくくなってきたとのことでした。
特に仕事中に眠気が出ることも困っていらっしゃいました。
以前、胃腸の症状で鍼治療を受けた経験があり、その効果を感じていたことから、今回も鍼治療を試したいと考え、当院にご来院されました。
施術のポイント
施術では、花粉症の症状緩和と体質の改善を目指し、以下の点に重点を置きました。
- 足先の冷え改善: 足先の冷えが強い状態でした。足先の冷えは全身の血行不良や自律神経の乱れと関連することがあり、アレルギー症状を悪化させる要因となり得ます。お灸や遠赤外線治療器を用いて足先を温める施術を行いました。
- 自律神経の調整: 疲労や睡眠不足、ストレスなどが花粉症の症状を悪化させることから、自律神経のバランスを整えることが重要と考えました。頭部への鍼などを用いて、心身のリラックスを促し、自律神経の調整を試みました。
- 全身のコンディショニング: アレルギー体質の改善や、疲れた時などに症状が出やすい状態を整えるため、全身のツボを用いて(特に顔面部、手足の花粉症に対するツボ)体調を底上げを目指すアプローチを行いました。
経過
2月の頭から月に1回のペースでご来院いただき、合計4回の施術で終了となりました。
- 初回施術後: 足先の冷えに対するアプローチや自律神経の調整を行いました。
- 3回目: 花粉症のピーク時期でしたが、薬を服用しながら持ち堪えてられている状態とのことでした。野外で運動すると症状が強く出るとの訴えがありました。
- 4回目: 花粉症の時期が終わりに近づいていましたが、ご自身で症状を「だいぶコントロールできている」と感じていらっしゃいました。野外で運動しても、多少くしゃみが出る程度にまで症状が軽減されたとのことです。
状態が落ち着いたため、ここで施術は終了となりました。
考察・まとめ
今回の症例は、長年スギ花粉症に悩まされ、特に近年は薬の効果を感じにくくなっていた50代男性のケースです。
疲労や睡眠不足、飲酒といった体調や生活習慣の乱れ、そして風といった外部環境が症状を悪化させる要因となっていました。
施術期間中に花粉症のピークを迎えましたが、回数を重ねるごとに症状がコントロールできるようになり、最終的には野外での運動時も軽度の症状で済むまでに改善が見られました。
薬の効果が得られない状況は辛いものがあると思います。
ここで鍼灸施術も同時に行うことで、症状の緩和と体質の改善に貢献できたのではないかと考えています。
薬に頼りたくない方や、薬の効果を感じにくくなっている方にとって、鍼灸施術がお役に立てると改めて感じた症例でした。
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