【鼻のあたりの弱さ】頭痛、息苦しい感覚、胸やお腹の気持ち悪さ、めまい、手足の冷え、鬱々としたメンタル不調が次々と…体調が改善した症例
当院に来院された、風邪をきっかけに様々な体調不良が続き、「更年期障害」や「自律神経失調症」を疑われた40代女性の症例をご紹介します。
鼻・耳周辺の弱さと全身の不調の関連に着目したケースです。
患者さま情報
40代 女性 東京都
発症から来院までの経緯
X年に転職し、同時期にイベントごとが立て込んだことで強い疲労が蓄積しました。
その後、風邪を引いたことをきっかけに、頭痛、息苦しい感覚、胸やお腹の気持ち悪さ、めまい、手足の冷え、そして気分の落ち込みといった様々な体調不良が次々と現れました。
当初、「年齢的に更年期障害かな?」と考えて婦人科を受診しましたが、症状の改善は見られませんでした。
さらに「自律神経失調症」の可能性も考えて内科を受診し、ある程度の改善はあったものの、依然として体調が不安定な状態が続いていました。
ご自身の体調を振り返る中で、「そういえば、子供の頃から中耳炎を繰り返していたし、鼻・耳周辺が弱かったな」「今出ている体調不良のベースに鼻のあたりの弱さがあるんじゃないかな」との考えに至ったそうです。
ご自宅から通院しやすい場所にあることと、当院が鼻・耳の症状と自律神経失調症を専門的に扱っていることを知り、来院してくださいました。
当院での診断と施術
患者さまの体調不良のきっかけの一つに風邪があったことから、当院では鼻やのどの状態、そしてそれが自律神経に与える影響を考慮しました。
鼻の奥の慢性炎症があると、風邪をこじらせやすい体質や、めまい、手足の冷え、メンタルの不調など、自律神経のバランスを崩す様々な症状につながることがあります。
この関連性はあまり知られておらず、特に40代女性の場合、症状が更年期によるものと考えて改善が遅れるケースが少なくありません。
施術では、以下の点を中心に行いました。
- 鼻・のど周辺へのアプローチ: 鼻やのどの状態を整え、自律神経のバランスを調整することを目指しました。
- 首・肩こりの解消: 強い疲労や様々な不調を抱える方に多く見られる、首(横や後ろ)や肩の強いこりを、頭、手、お尻、足など全身のツボを使って緩める施術を行いました。

- 冷えの改善: 首肩こりが強いことで血流が悪くなり、冷え(図の青丸部分)が生じている箇所を温めるアプローチも行いました。この部分を温めることは、自律神経の調子を整え、鼻の奥のうっ血改善にも繋がると考えられます。
セルフケアとしてお家温めることもお勧めしました。
経過
- 初回施術後: 体調の悪さがピークを10/10とした場合、4〜5/10まで改善したとのことでした。
- 2回目: 一時的に6〜7/10に戻りましたが、依然として体調が上向きになっているという自覚がありました。特に睡眠の質が改善してきていることが、体調の良さにつながっていると感じていらっしゃいました。
- 5回目: さらに体調が良い状態が続き、様々な不調が軽減されました。
その後も継続して施術を受けられ、体調の安定を維持されています。
考察・まとめ
今回の症例は、「風邪」を起点として、様々な原因不明の体調不良が長期間続いているケースでした。
更年期障害や自律神経失調症を疑われ、病院を受診しても改善が限定的だった背景には、鼻やのどの状態、そしてそれが自律神経の乱れに繋がっている可能性も考えられます。
「風邪なんてよくあること」と見過ごされがちですが、そこから鼻やのどの問題が生じ、長引く原因不明の体調不良につながるケースは少なくありません。
仕事に家庭にお忙しい年代だからこそ、良くなるのをあきらめずにあきらめず、特に鼻やのど周辺の弱さを自覚されている方や、風邪の後に体調を崩しやすい方は、「鼻やのどから自律神経の不調が起きている可能性」を一度疑ってみる価値があることを教えてくれた症例でした。
